こなたよりかなたまで（F&C）

個人的には大好きな作品です。シナリオライターは健速さん！

この作品、私は名作だと思っています。笑えるようなギャグシーンがあるわけでもなく、熱いバトルがあるわけでもありません。とりあえず内容を説明していきたいと思います。


まず作品内で一番重要な設定についてですが、主人公の余命が短い点です。これはネタバレと言うより、序盤ですぐに分かることなので、ここに書かせていただきます。
こういった状況の主人公だからこその感性、価値観を楽しむべき作品だと私は感じました。
生きること、過ごしていくこと、ありがたいこと、守ること。
激しい展開がなくても、十二分に楽しめる内容ではないかと思います。

シナリオは建速さんが書かれていますが、やはりキャラクターの描写に光るものを感じます。
面白いキャラクターを書くわけではなく、優しくて素敵なキャラクターです。
今回の作品内でも、登場人物が温かくて、プレイしていて心地よかったです。
とくに個人的には、主人公と耕介はお気に入りです。…二人とも男性キャラですね。笑

クリスというオカルト設定キャラも入っていますが、これは作品をファンタジーにするための登場人物ではない気がします。クリスエンドで分かるのですが、主人公のあの決断のための、オカルト設定なのかな、、、と私は思いました。
その他各ヒロイン、好感の持てるキャラばかりでした。
私は、いずみさんが好きだったりします＞＜
あの弱さや、悩んでいる姿は、性別なんか関係なく力になってあげたくなってしまいます。


お勧め攻略順ですが、

クリスノーマル（初回は確か強制）、
いずみ＆優、
二十重、
佳苗、
クリストゥルー、


です。私もこの順番でプレイさせていただきました。
調べたら結構この順番を推奨している人が多かったです。
私もこれで良いかと思います。

イラストに関しては優しい雰囲気に合った背景や人物絵だったと思います。
シナリオとの相性の良いグラフィックでした。淡い色遣い、素敵です♪

BGMも落ち着いた感じの曲にかなり好感が持てました。
シナリオ、グラフィック、サウンド、それらが綺麗に調和していたように感じました。

OP曲「imaginary affair」は、ゲームの内容を知っているともっと好きになれます。
個人的にはKOTOKO最強レベルの名曲です。


さて、この作品なんですが、ずばり私好みです！
ですが、巷でよく「短い」なんて言われていたりもします。
分かりやすく説明しますと、クリスノーマルに対してクリストゥルーは、選択肢分岐してからが短いんです。内容はだいぶ変わるのですが、物足りないと感じてしまう人がいるのも理解はできます。

これは私の憶測ですが、クリスノーマルでの主人公の選択がプレイヤーは衝撃的で、「良い」と感じたのではないでしょうか。なので、クリストゥルーでがっかりしてしまう人がでてくるのかもしれませんね。ノーマルエンドでの主人公のセリフは名言扱いされてますし。


そしてこれは私的な意見ですが、この作品に対して物足りなさを感じるということはありませんでした。というのもあれ以上にシナリオを追加できないと思うからです。大切なことは十分詰まっていたので、長くしてしまっても退屈なだけになってしまうような気がします。

建速さんのシナリオ自体が「退屈だ」とか「合わない」とか良く言われているようなので、
その点も理解した上で、興味がある方はプレイしてみるのありだと思います。

なのでこの作品を「やや押し」にしました。
ですが私個人の気持ちとしては、良い作品ですのでプレイしてみて欲しいです。

ランクA!